人生の不確定要素
世の中には、自分だけではコントロールできない事がたくさんあります。
仕事の世界では、
・予想していたよりお客様が来ない
・仕事を任せたら思ったより時間がかかる
・予想より景気が悪い
などの問題が発生する事が多くあります。
仕事以外でも、
・友人との待ち合わせで電車が遅れて遅刻する。
・天気予報が外れて雨が降る
など、自分が予想していない事が頻繁に起こります。
私は、自分でコントロールできない外部の要因を、「不確定要素」と呼んでいます。
不確定要素をコントロールする
何をするにもこの「不確定要素」を考えなければなりません。
皆さんは不確定要素をどのように考えていますか?
天気の場合は降水確率を考えて行動しますよね。
降水確率が高い場合は傘を持って行きますし、低い場合は持って行かない場合もあるし、折り畳みの傘を常にカバンに入れている人も居るでしょう。
天気は不確定要素と考えて、自分の不利な結果になっても対処できるようにしている事でしょう。
それでは仕事を外部委託する場合はいかがでしょうか?
定常業務なら今までの実績を基に計算するでしょうし、新規の外部委託先でも他社の実績を基に計算するでしょう。
この辺りは天気予報と同様で、ある程度のリスクを考えながら仕事の計画を立てていくと思います。
それでは、売上計画はいかがでしょうか?
売上は自社の製造・販売だけでなくお客様の購買意欲や景気にも左右されます。
売上計画を立てるには、自分の力だけでは見通せない要素(不確定要素)がたくさんあります。
その不確定要素をどれくらい考えているかが目標達成の鍵になります。
例えば、「翌年も今と同じくらいの景気が続いて、今年並みの受注が発生するだろう」と推測するとします。
今年並みの受注で売上計画を立てる事自体は問題ありません。
しかし、想定より受注が少なかった時の事を考えるか否かで、目標達成の精度は大幅に変わっていきます。
私の恩師が、「想定外の事を想定していれば、想定外は起こらない」と言っていました。
ピンとこない言葉かもしれないので、説明します。
不確定要素を想定する
想定していない事を「想定外」と言います。
逆に想定している事は「想定の範囲内」と言います。
と言う事は、事前に最悪の事態を想定し、対策を考えておけば実際に最悪の事態になっても「想定の範囲内」と言う事で、冷静に対処できるのです。
最悪の事態(リスク)を想定する際、以下のポイントでシミュレーションを行います。
・想定される事象
・発生する可能性
・想定される被害
・発生した際の対策
・予防方法
上記の5項目を想定されるリスクを洗い出します。
リスクの数は多ければ多いほど成功に近づきます。
なぜなら、リスクが顕著化した時でも、予め決めていた対策を打てば問題ないですし、リスクが発生しないよう、予防しておけばリスク自体が発生しないからです。
私が携わるプロジェクトは、必ず「リスク一覧」を作成し、週に一度はリスクの見直しと追加を行っています。
リスク一覧を作っても全てのリスクを排除する事は出来ませんが、リスクが顕著化する前に想定出来ているのといないのでは、リスク発生時の対処が全く異なります。
リスク一覧を作られていない方
一度作られてはいかがですか?