会社を経営する場合でも、企業で仕事をする場合でも、誰かに仕事を依頼する機会があると思います。

依頼する相手は部下であったり、パートナー企業であったり、同期や先輩やお客様の場合もあり、依頼先は様々ですが、一人で出来ない規模の仕事を請ける場合は何らかの形で誰かに手伝ってもらう必要があります。

 

仕事を手伝ってもらったり、一緒に仕事をして上手くいけば問題ありませんが、相手が原因で失敗する事もあります。

失敗まではいかなくても、想定していた結果が得られない事は多々あると思います。

 

そんな時、皆さんはどうしますか?

 

想定より少し下回る程度なら、多めに見る人がほとんどだと思いますが、依頼していたレベルに全く達していなかったり、予定より大幅に遅れていた場合、叱る人も出てくると思います。

 

今日の話題は、部下が失敗した時の対処方法についてです。

 

部下を叱るのは良くない

何を当たり前の事を言ってるんだ?

と思った人は上司(経営者)として問題ない考え方を持っている人なので、ここから先は読まなくても大丈夫です。

叱る事も教育の一つだ

と思った人は、注意が必要です。

私たちの年代(40代以上の年代)は、子供のころから叱られることが多かった世代だと思います。

学生時代に運動部に所属していようものなら、8割以上(数字にあまり根拠はないですが)厳しい「シゴキ」に耐えてきたのではないでしょうか?

・部活動の練習中は水を飲んではいけない
・うさぎ跳び
・失敗すると叩かれる
・先輩、コーチ、監督の命令は絶対

全て科学的根拠のない練習ですし、水を飲まない、うさぎ跳びは故障の原因になるので現在ではほぼ行われていない練習です。

会社に就職しても体育会系の職場は多く存在していました。

・徹夜してもやり遂げる。
・飲み会には絶対参加
・上司や先輩の酌は必ず飲み干す

など、「俺の若いころは当たり前だった」と思う人は少なくないでしょう。

仕事で失敗でもしようものなら、こっぴどく叱られたものでした。

しかし今の世の中、体育会系の職場はパワハラと紙一重の職場と言えますし、すぐにブラック企業と呼ばれるようになります。

 

話しが逸れ始めたのでもどします。

 

部下を叱るのは非常に難しい

まず覚えていただきたいのは、「人叱ると言う事は非常に難しい」と言う事です。

そもそもほとんどの人は叱られると言う行為を避けようとします。

叱られたくないから仕事の手を抜かない。
叱られたくないから期限通りに仕事を終わらせる。
叱られたくないからノルマを達成する。

など、仕事を頑張る理由の一つに叱られたくないと言う気持ちが入ります。

仕事で失敗した時、怒りっぽい上司やお客様への報告は憂鬱な気分になりますよね?

気分も晴々と報告に行くと言う人はいないとおもいます。

それでも報告に行くのは使命感や責任感だと思います。

出来る事なら報告に行きたくない

と言うのが本心ではないでしょうか。

 

この「出来る事なら報告に行きたくない」と言う気持ちが重要ポイントなのです。

失敗しても報告しないまではいかなくても、

・失敗をフォローしてから報告しよう
・出来るだけ自分が悪くないよう報告しよう
・上司の機嫌が良さそうな時に報告しよう

など、報告のタイミングが遅れたり、正しい情報が報告されなくなる可能性が出てきます。

一つの失敗が、二次災害まで波及したり、フォローが遅れて取り返しがつかなくなったりする事になるのです。

特にあなたが怒りっぽい上司と見られている場合は、些細な失敗は報告されない可能性が高くなります。

「ドラえもん」で、のび太が0点のテストを隠すシーンがありますよね?

お母さんに見つかると叱られるから、テストの答案を隠しているのですが、叱りすぎると情報が上がってこない解りやすい例です。

 

叱る前に対策を考える

それでは部下が失敗した時、どのように対処したら良いのでしょうか。

それは、「部下の問題と考えずに、自分と部下の二人の問題として対策を考える」ことです。

叱るケースでも叱らないケースでも、一緒に対策を考えなければ部下の成長もありませんし、部下からの信頼も得られません。

上司に報告しても叱られるだけで対策は考えてくれないのであれば、報告せずに自分の力で解決しようと考えるでしょうし、自分だけで解決できない場合、上司ではなく「他の叱られずに一緒に対策してくれる人」に報告しようと考えるのが世の常人の常ですよね。

部下が失敗するかもしれない仕事を依頼したのがあなたなら、部下の失敗の責任の一端はあなたにもあると考えましょう。

部下と一緒に対策をすれば、「叱られるけど、きちんとフォローしてくれる上司」と見られるようになり、部下からの信頼も高まっていきます。

叱って反省を促すことは、状況によっては必要な行為ですが、フォローがあるのが大前提です。

叱るのも頭ごなしではなく、できる限り部下の説明を聞くようにし、どこに問題あったのかを分かりやすく説明する事も大事です。

 

まとめ

叱ると言う行為は大変難しい行為です。
・一度叱ると、重要な報告が一つ減る
・適切なフォローをする事で、重要な報告が一つ増える
と考えると、むやみに叱る事は良くないと考えられるでしょう。

全く叱らないと、適度な緊張感もなくなるので、
・2回の失敗のに対して1回叱る
・フォローは毎回確実に行う
と言う割合が良いと考えています。

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